迫力満点!煩悩を焼払う神秘的な『護摩行』体験

 

■護摩行とは?

護摩行(ごまぎょう)とは、現世での祈願成就を目指して祈りを捧げるという密教の修法。ちなみに密教とは“秘密仏教”の略で、真言、天台、修験が日本三大密教です。
護摩は、紀元前2000年頃にインドで始まり、日本には平安時代の頃に伝わったとされています。また、護摩(ごま)の名前は、古代インドのサンスクリット語で「焚く・焼く」を意味するホーマ(homa)の音訳に由来しています。

護摩行は基本的に密教系の寺院の儀式ですが、神社でも明治以前の神仏習合の色が強く残っている神社では護摩行(護摩供)を行う場合があります。
また、一般に「お火焚き」や「火祭り」という呼び方で行われている行事は、護摩供を指していると考えていいでしょう。

 

■護摩行の方法

護摩のやり方は、壇上に本尊を安置し、炉に火をつけ護摩木を炊き、手に印を結んで真言(仏の言葉)を唱えます。そして、火中にお供え物を投げ入れて本尊を供養し、一心に願いに思いをこらし祈ります。
この実際に火を燃やす方法を外護摩(げごま)と呼びますが、仏様の「智慧の火」をもって煩悩を観念的に自分の内で燃やすものも護摩行に入り、内護摩(うちごま)と呼びます。

 

■護摩行で願いを達成させよう

ご本尊や法式は、宗派や祈りの目的により違いますが、さまざまな目的は、主に以下の4つに分けられています。

息災法 : 自然災害や個人の苦難などがないように祈る

増益法 : 利益や幸福を求めて祈る

敬愛法 : 良縁や親睦をふかめることを祈る

降伏法(調伏法) : 悪魔や怨敵を祓い鎮める

いずれも、護摩は呪術的な強い祈りの力をもって願いを叶えようというもので、密教の様々な祈祷のなかでも多くの寺院や宿坊で行われています。朝にお勤めの際などに参加することができますので、さまざまな違いを体感してみるのもおすすめです。