■霊場巡りとは
霊場巡礼とは、神仏の霊験あらたかな場所を意味する霊場をまわることを言います。近年パワースポットとしても注目される比叡山、高野山、恐山なども霊場です。四国霊場88ヶ所を巡るお遍路さんをはじめとして、お伊勢さんなども含む神仏霊場など、霊場巡りは実は日本各地で昔から行われてきました。最近では、時代に沿ってトレンドを取り入れた巡礼など、新たな試みがはじめられています。
■やっぱり霊場巡りと言えば、お遍路さん!
第一番徳島県から第八十八の香川県まで約1400キロの道のりにもなるお遍路。目的や巡る順番、巡る数は、人それぞれですが、一般的には、一番札所から番号順に巡る「順打ち」が一般的な巡礼方法です。また、八十八番から巡礼することを「逆打ち」と言い、うるう年に逆打ちをすると功徳が最も大きいと言われています。
しかし、巡り方に決まりはないので、好きなエリアだけをまわったり、県ごとに集中してまわってもOKです。自分のペースで巡り方を選びましょう。
■巡礼の証にチェックイン!出雲國神仏霊場巡り
神話のふるさと出雲地方は出雲大社をはじめ古代より神々が集まる場所。そんな神話の里で12の 神社と8の仏閣で構成され、全国で初めての神様と仏様が 一緒になった霊場巡礼が「出雲國神仏霊場」。出雲大社をスタートし、宍道湖・中海の周辺の20社寺を「8」の字に巡ります。
この出雲國神仏霊場では、スマートフォンの位置情報を利用した「デジタル護縁珠(ごえんじゅ)」というものがあり、スマートに巡礼を楽しむことができます。ちなみに、ご護縁珠は、すべての社寺を巡拝して「ご縁」をつなげるというものです。境内でチェックインすると「護縁珠」が画面に出て、巡拝した証となるという、イマドキの巡拝方法。無料版は誰でも利用できますが、さらに「巡拝絵馬」を購入すると、より神々しいプレミアム版にグレードアップ!プレミアム版も気になるところです。
<出雲國神仏霊場>
(1)出雲大社 (2)鰐淵寺 (3)一畑薬師 (4)佐太神社 (5)月照寺 (6)賣布神社 (7)華蔵寺 (8)美保神社 (9)大神山神社 (10)大山寺 (11)清水寺 (12)雲樹寺 (13)平濱八幡宮・武内神社 (14)八重垣神社 (15)熊野大社 (16)須我神社 (17)峯寺 (18)須佐神社 (19)長浜神社 (20)日御碕神社
■ちょっと変わった甘~い巡礼!スイーツ巡礼はいかが?
日本最古の巡礼所33寺院で構成する西国三十三所は、草創1300年の記念として、「スイーツ巡礼」という新しい巡礼の楽しみを提案しています。これは、西国三十三所の各札所で長年愛されてきた“お寺スイーツ”を食べ歩きながら巡礼も楽しむことができるという、甘いもの好きやグルメなひとには見逃せない巡礼ではないでしょうか。しかもお寺スイーツには、100種類以上にもがエントリーがあり今後も増えていくそうですよ!
ウエブサイト:西国三十三所札草創1300年記念特設サイト http://www.saikoku33-1300years.jp/
<札所一覧>
第一番 青岸渡寺
第二番 金剛宝寺
第三番 粉河寺
第四番 施福寺
第五番 葛井寺
第六番 南法華寺
第七番 岡寺
第八番 長谷寺
第九番 南円堂
第十番 三室戸寺
第十一番 上醍醐 准胝堂
第十二番 正法寺
第十三番 石山寺
第十四番 三井寺
第十五番 今熊野観音寺
第十六番 清水寺
第十七番 六波羅蜜寺
第十八番 六角堂 頂法寺
第十九番 革堂 行願寺
第二十番 善峯寺
第二十一番 穴太寺
第二十二番 総持寺
第二十三番 勝尾寺
第二十四番 中山寺
第二十五番 播州清水寺
第二十六番 一乗寺
第二十七番 圓教寺
第二十八番 成相寺
第二十九番 松尾寺
第三十番 宝厳寺
第三十一番 長命寺
第三十二番 観音正寺
第三十三番 華厳寺
■巡礼者を支えてきたのが、宿坊。
長い期間をかけて霊場をひとつひとつまわる巡礼は、もちろん楽な道のりばかりではありません。そんな疲れた巡礼者に、食事や宿を提供しあたたかく受け入れれてきたのは、宿坊です。現在でも、巡礼者や修験者などがたくさん訪れる霊場のまわりには、宿坊街があったり宿坊が充実しています。
霊場巡りは、すなわち宿坊の旅。その土地の歴史や由来を知り、地元の人々との交流も霊場巡りの醍醐味と言えます。時間があれば、ぜひ霊場巡礼にチャレンジしてみてほしいところです。